ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『ユダの窓』

ヘンリ・メルヴェール卿(H・M)法廷に立つ!

密室に存在する「ユダの窓」。
これ自体はさして難しくないと思う。
H・M卿がちょこちょこヒントをくれるし。


「いいや。それが本件の風変わりなところなんじゃ。あの部屋が普通の部屋と違っているわけではない。家に帰って見てみるんじゃな。ユダの窓はお前さんの部屋にもある。この部屋にもあるし、中央刑事裁判所(オールド・ベイリー)の法廷にも必ずある。ただし、気づく者はほとんどおらん」


今回は裁判を進行しながらストーリーが進むので、それも楽しい。
H・M卿の大胆な手法を必死になって支える、いや、抑えようとする秘書のロリポップ嬢の奮闘ぶりが可愛くて好きだ。
描写はほとんどないのだけれど、躍起になってるのが伝わってくるのが凄い。
そのちょっとの描写でクスクス笑ってしまう。

語り手であるケンの妻、イヴリンもまた魅力的だ。
傍聴席での二人の会話で「ホラホラ、おじいちゃんってば、これはツライわよ~!」なんて言われると臨場感が増す。

とにかく今回はフーダニット、犯人当てに尽きる。
そして改めてタイトルを見ると……。
うわぁ、お見事!

カー作品はもう夢中になって何冊か読んでいるけれど、隙がなくてレビュアー泣かせだ。
でも、書きたいのだ。魅力的なのだ。
うーむ、がんばるっ。



 

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| J.D.カー/カーター・ディクスン | 18:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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