ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『ガニメデの優しい巨人』

あなたに逢えた それだけでよかった
世界に光が満ちた
                   「アゲハ蝶」 ポルノグラフィティ



読むかどうか、とても迷った。
前作 『星を継ぐもの』 があまりにも美しい終わり方だったから。

結果、読んで良かった!
前作を裏切らない面白さ。
また違ったドキドキ感。
今思うと、この「優しい巨人」たちに会わないなんて、なんともったいない事か!

ガルース、シローヒン、そして、ゾラック!
思わず愛おしさを抱きしめる。

ガルースには尊敬の念を抱くばかり。
シローヒンとは同じ女性という視点から、考え方などを話してみたい。
ゾラックとはエスプリの効いた会話を楽しみたい。

本作は、前作にも増した 地球人賛歌 だ。
それを教えてくれたのが、ガニメデの優しい、優しい巨人たち。

遠すぎる旅の果てに出会ったシャピアロン号とのコンタクトには、ドキドキとワクワクでいっぱい。
冒険心を掻き立てられる。

ガニメアンとの対話、進化の歴史等の意見交換には興味津々。
かつてガニメアンが暮した、天国のような惑星「ミネルヴァ」で、いかにして「温厚な性質」「知性」「思慮深さ」を獲得したのか。
作者の思い切ったアイデアには驚くばかりだ。

地球人は「競争本能」と「攻撃性」によって進化してきた。
どうやら「攻撃性」の方は歴史を鑑みるに、克服の途中にある。

今も「競争本能」は旺盛だ。
悪いことではないだろう。
競争本能は発展や結束力を促す。

しかし、少しでも間違えば「攻撃性」が「かつてない程の凶暴さ」を伴って目を覚ます。
人類はタイトロープの上に立ち続けていることを忘れてはならない。

もし、異星人とのファーストコンタクトが叶うとしたら、その時は「世界に光が満ちて」いるように。
そして、「逢えてよかった」と思ってもらえるように。
未来をつくる力は、もう十分学んできたはずだ。

読み終えて、『ドラえもん のび太と鉄人兵団』を思い出した。
博士が植えつけ、しずかちゃんとリルルによって書き換えられた「競争本能」。
アムとイムの子孫は「優しいメカトピアン」に進化したのかなぁ。

【関連記事】 『小説版 ドラえもん のび太と鉄人兵団』 瀬名秀明





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| ジェイムズ・P・ホーガン | 00:15 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

こんにちは。同じ本の感想記事をトラックバックさせていただきました。宜しくお願い致します。

| ゆーたん | 2016/08/14 13:17 | URL |

Re:

ご返事が遅くなってしまい申し訳ありません。
トラックバックありがとうございます。

前作とはまた違う魅力がある作品ですよね。
作者のアイデア、厚みのある筆致、贅沢なシリーズだと思います。

| リネ | 2016/08/19 04:12 | URL |















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