ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『オルゴールワールド』

どれ、奇跡の話をしようじゃないか。

こんな一文から始まる、世界を繋ぐオルゴールの話。
奇跡をおこすには、地道な努力が必要だ。


「ちょっくら奇跡に用がある」

そう言って、老人は世界を繋ぐ為に巨大なラッパを作っている。
奇跡をおこすには、長い時間と「約束」が必要だ。

一人じゃ奇跡はおこらない。
相手がいるから。
伝えたい相手がいるから、そして受け取ってくれる相手がいるからおこるのだ。


この絵本に飛びついたのは、「原案・タモリ」の背表紙からだった。
そして、著者はお笑いコンビ「キングコング」の西野亮廣さん。

笑いを生む、ということは一番平和で一番危険なことでもあると思う。
例えば風刺画。
社会問題に対してギリギリに斬りこむ芸人さんもいる。
巨大なラッパを作っている老人は、長い長い綱渡りをしているように描かれている。
落ちれば言わずもがな、だ。

そういう人達にとって、音楽は「ズルイ」のかもしれない。
言葉も時代も宗教も関係なく、一度に全部繋がってしまうから。

「原案」がどこまでなのか分からないが、世界を優しく包み込むようなストーリーが素晴らしい!
ラストでは私にもオルゴールの音色が聞こえてくるようだった。

奇跡は一朝一夕にはおこらないし、おこせない。
奇跡を起こすには、長い時間と地道な努力が必要だ。

そんなことをする人は 阿呆 と呼ばれても気にしない。
「約束」が阿呆に力をくれるからだ。
自分との約束であり、遠くの誰かとの約束が。




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