ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『夜明けのロボット』

ロボットによる人間賛歌。

この一語に尽きるのではないだろうか。

ベイリ刑事、ついにオーロラへ下り立つ!
惑星・オーロラは昔々宇宙開拓の先陣を切った地球人が住み着いた場所である。
全ての宇宙人(スペーサー)の故郷。
宇宙人と地球人が別の種族ともいえるほど、知覚も、感覚も、寿命さえも違ってしまう前の黎明期の時代を知る惑星である。

今回の事件は「ロボット殺し(ロボティサイド)」だ。
宇宙でたった一人しか製造方法を知らない、人間そっくりのヒューマンフォーム・ロボットが機能停止状態になったのだ。

またしても難事件だが、ベイリはもう一人ではない。
相棒、ダニールとの再会。
ソラリアで出会ったグレディアとの再会……。
新たには、ロボットのジスカルドとの出会い。

面白いのは勿論のこと、ラストでは静かで爽やかな感動に包まれた。
ベイリの心は既に「鋼鉄都市」にはない。
風を感じ、木々がさざめく太陽の下にある。

「夜明け」とは一体誰にとっての「始まり」だろうか。
読めば答えは明白である。

物語の性質上、これ以上は書くのを控えるが「今」を生きることが眩しく想えた。




| アイザック・アシモフ | 18:47 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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