ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

2014年03月 | ARCHIVE-SELECT | 2014年05月

| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

『カメレオン・アーミー』

安野モヨコの短編集。
なかなかどうして良作揃いだ。


表題作 「カメレオン・アーミー」 からいきなりガツンとやられる。
「真似ること」と「流行」はどう違うのだろう。

流行のメイクをして流行の服を着て
流行りの店でショッピング
話題の映画話題のドラマ話題の本
若い女の子なら
誰でも同じということ
ただそれだけ


暗い女の子が垢抜けました、ってだけのストーリーにしないところがモヨコ節。
上っ面だけ飾っても、そんなメッキはすぐに剥がれちゃうよって言われている様で。

結局は、盗まれないモノを持っていればいいのだ。
盗まれても、自分が消えないモノを持っていればいいのだ。



「夜の王子様 Chapter1」「夜の王子様 Chapter2」 もいい。
2話のうち、1話目の主人公が過去の自分に少しだぶる。
そうそう。頑張ってんのよね。
でも、その頑張り方は少し違うんだよね。


「渚にまつわるエトセトラ」 は笑える。
いいねぇ、青春の1ページ。甘酸っぱいねぇ。
なんて冷やかしたりして。
本人たちは大真面目なんだからカワイイ。
頑張れ青少年!



「X-GIRLの血は騒ぐ」、これすっごく好き!
ギャル社長とミサちゃんは最強コンビだ。

「めかす
 それは誰のため?
 誰のためでもない――自分のためなのよ!!」
「オンリーミー!!
 それがファッションに命ささげた者の道!!」


なーんて気持ちの良いセリフなのかしらっ。
ブラボー!ハラショー!
スキンケアしてメイクして好きな服着て、一番嬉しいのは自分なんだよねー。



「東京バンビージャンプ」 もやっぱり笑える。
ごめんよ青少年。
ラブ&ピースなのだよ。
愛があるから平和があるのだよ。
勿論、手軽に手に入るとはいいませんが。



「シナモン・ガール」 にはゾクッとくる。
表題作がストレートパンチだとすれば、こちらはカウンターパンチ。
シナモンには中毒性があるようで、何度も読み返してしまう。


そして、その中毒性は香りの様に広がって本を包み、私の本棚の貴重な一部を占めている。





| 安野モヨコ | 21:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT