ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

2012年05月 | ARCHIVE-SELECT | 2012年07月

| PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

『さいごの戦い -ナルニア国ものがたり』

ついにナルニアの終焉が描かれる本作。
初めて読んだときは、意味が解らずただただショックでした。
しかし、今はなんともいえない深い幸福感を味わうことができました。
ナルニアは消滅したのではなく、永遠のイデアへとたどり着いたのだと解ったから。


さて、ナルニアはチリアン王の世。
ずる賢い猿のヨコシマは、ロバのトマドイにライオンの皮を被せてアスランと偽り、カロールメンと結託してナルニアを乗っ取ろうと企てます。
そこに登場するのは、すっかり頼もしくなったユースチスとジル。
そして、ナルニアに関わった「アダムの息子・イブの娘」達。
ただ一人を除いては……。

ここで以前 『カスピアン王子のつのぶえ』 で触れた「スーザン」と「ルーシィ」の問題が如実になります。

ナルニアでの戦いの描写は荒々しく、また痛々しく絶望的でもありますが、それ故に最後にたどり着く場所の美しさが際立ちます。

アスランに導かれ、更なる高みへと昇るナルニア。
創世、魔女からの開放によって訪れた春、世界の果てへの航海、地下への旅……。
全てが自分の中に溶け込んで、なんともいえないカタルシスを覚えます。

さあ、おいで、もっと奥へ!もっと高く!





| C.S.ルイス | 01:46 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

| PAGE-SELECT | NEXT