ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『妖人奇人館』

身構えて読んだら、肩透かしをくらってしまった。
あまりの内容に、湯あたりならぬ「本あたり」を起こした 『異端の肖像』 とは全く違う。
とにかく軽い。しかし、面白い。
ビールを片手に気軽に読みたい感じだ。

取り上げられているのはヨーロッパの奇人達。
恐ろしい「切り裂きジャック」から、人畜無害な「サン・ジェルマン伯爵」まで様々だ。

特にフランスはブルボン王家の頃には「変な人」の巣窟だったようだ。
錬金術師のカリオストロに、不老不死のサン・ジェルマン伯などなど……。
あまりの可笑しさに、存在自体が貴族のお遊びの作り事なのでは?なーんて思えてしまうくらい。

マリー・アントワネットと愉快なロココの仲間達!
うーん。もし実在したのなら、ギロチン大活躍の時代に命がけのバカである。

でも、親に愛されなかったが為に殺人を繰り返したという、ピエール・フランソワ・ラソネールについて書かれた「殺し屋ダンディ」。
これだけは、永遠のテーマなのかもしれない。

どうして人は、愛したり愛さなかったりするんだろう。
バカもホラ吹きも伯爵も殺し屋も、皆紙一重な気がする。




| 澁澤龍彦 | 15:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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